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2016.11.14

ゲーム会社の域を超えた成長に期待[私がこの起業家に投資した理由]

左:今野穣、右:塩田元規(Photo by Toru Hiraiwa)

塩田元規らが2010年に創業したアカツキは、「サウザウンドメモリーズ」やバンダイナムコエンターテインメントとの協業タイトル「ドラゴンボールZドッカンバトル」などモバイルゲーム事業を中心に行うスタートアップ。16年3月のマザーズへの新規上場後も、株価は堅調に推移し、時価総額は約430億円(16年9月11日現在)。16年6月には、レジャー・アクティビティ予約サイトを運営するそとあそびを買収し、リアルな世界での体験を提供する「ライブエクスペリエンス事業」にも進出。

今野穣がジェネラルパートナーおよびCOOを務めるグロービス・キャピタル・パートナーズは、14年より同社に投資を行っている。

今野:初めて会ったのは、10年春。DeNA時代に塩田さんと同期だった方から「同期の中で一番生意気だけど、一番優秀な奴がいる」と紹介されたのがきっかけです。「DeNAのメンター制度で、歴史上初めて役員が担当になった人物」と聞いて、是非ともお会いしたいと思いました。

塩田:まだ事業構想中だった私と共同創業者の香田哲朗を、ジャッジするのではなく、サポートする姿勢で迎えてくださいました。「こんな会社を紹介しようか」と名刺を何枚も出してくださったのは嬉しかったです。

今野:塩田さんは、ついつい応援したくなる人物。「グーグルでいうエリック・シュミットみたいな人がいればいいな」と、DeNAの元経営企画本部長だった小川智也さんを退職されるタイミングで紹介すると、2カ月で経営陣として口説いてきたのには驚きました。

塩田:ピュアな性格でトコトンやり続けるため、「応援せざるをえない」と思ってもらえることが多いです(笑)。

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文=山本隆太郎

この記事は 「Forbes JAPAN No.28 2016年11月号(2016/09/24発売)」に掲載されています。 定期購読はこちら >>

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