その結果、医療用大麻をすでに認めているアリゾナ州だけが、嗜好用利用の許可を否決。その他の州は全て、住民の大半が合法化を支持した。この問題については、今後ドナルド・トランプ次期大統領がどのような対応をするかに注目が集まっている。
・嗜好用大麻
カリフォルニア州での嗜好用大麻の合法化は、広く予想されていた結果だ。医療用大麻を販売するカルカン・ホールディングスの顧問弁護士は、「世界第6位の経済規模を持ち、米国内の動向の先行きを左右することも多いカリフォルニア州が嗜好用大麻を合法化することは、使用禁止という機能不全になった政策の終わりを告げるものだ」と話す。
「大麻関連産業の“シリコンバレー”としての正当な立場を、コロラド州(嗜好・医療用ともに合法化済み)から取り戻すことができる」という。
また、大麻の栽培から販売までを管理するためのソフトウェア開発を手掛けるフローハブのCEOは、「カリフォルニアが嗜好用大麻を合法化することは、この国の健康にとって素晴らしい知らせだ。これまで闇市場に流れ込んでいた資金が、州政府の税収になる」と指摘する。
さらに、これまで合法化に向けた活発な動きが見られなかった東部でも、マサチューセッツ、メインの両州で嗜好用の利用が認められた。
大麻の含有成分を主原料に医薬品を開発するバイオ医薬品メーカー、ティーウィノット・ライフサイエンスの社長は、「マサチューセッツで嗜好用大麻が認められれば、この問題に関する北東部ニューイングランド地方の今後の動向に強く影響を及ぼすだろう」「合法化が地域住民に好ましい影響をもたらすのかどうか、評価する機会が周辺の州に与えられた。その結果が納得のいくものであれば、同地方の各州も、同じ方向へと動き始めるだろう」と述べている。