・医療用大麻
医療用大麻の合法化について住民投票を行った全ての州で、住民たちは賛成票を投じた。前回は否決していたフロリダ州も、今回は賛成が多数だった。
大麻関連のソーシャルメディア・サイトを運営するマス・ルーツの最高経営責任者は、「大麻の近代史において、恐らく最も重要な一日だ」「医療用大麻市場はフロリダ州だけでも、数億ドル規模に達する」と語った。
また、アーカンソー州は今回の結果を受けて、保守的な南部で医療用大麻を認める州の一つとなった。周辺州にもドミノ効果が及ぶことになるかもしれない。
連邦法はどうなる?
米司法省は、大麻を合法化した州で関連ビジネスへの投資を行う際のガイドライン「コール・メモランダム」を作成している。だが、トランプ次期大統領がこの文書を認めないとの決断を下せば、こうした各州の一連の動きは、全てが意味のないものになってしまう。
トランプが副大統領候補に選んだのは、合法化に明確に反対の意思を示しているインディアナ州のマイク・ペンス知事だ。さらに、新政権では大麻合法化への反対や規制物質への再指定を主張しているニュージャージー州のクリス・クリスティ知事、ルディ・ジュリアーニ元ニューヨーク市長のいずれかが司法長官に任命されるともいわれている。
大麻合法化に向けた活動を推進するマリフアナ・マジョリティのトム・エンジェル会長は、「トランプ次期大統領は明確に、そして繰り返し、各州の関連法を尊重すると述べてきた。われわれは、彼がその約束を引き続き守ってくれると考えている…有権者の大半から幅広く支持されており、支持者の数は増え続けているからだ」と語る。
「方針を転換して時代の潮流に逆らうことは、新政権には不要かつ非常に大きな政治的問題をもたらすことになるだろう」