11月3日からカリフォルニア州で行われていた食とイノベーションのイベントreThink Foodで、現状の牛肉や羊肉等に代わる、新たな栄養源についての提案があがった。それは食肉の生産に必要な水や土地の問題を解決する、小さな生物たちの活用についてだ。
オランダの食関連の学校Academy of Gastronomyの創設者であるピーター・クロッセは今後、かたつむりやウジ虫、コオロギなどが世界的に重要なたんぱく質源になると述べた。最大の難関は、人々の昆虫食に対する嫌悪感だ。たんぱく質を必要量摂取するには、どれだけのウジ虫を食べる必要があるのかという疑問もある。
「すでにその問題に取り組んでいるイノベーターたちがいる」と、ニューヨーク市でフードデザインスタジオを経営するマイケル・リーは言う。彼が例にあげたのが米国のアマゾンで3ドルほどで買える、粉状にしたコオロギを使ったプロテインバーだ。バナナ味はあまり評判がよくないが、ココア味の評判は上々だという。
ペンシルバニア大学で食に関する心理学を研究しているポール・ロジン教授は、プレゼンで蟻がうごめくスープの画像を見せた。そういった料理は食通がこぞって予約するコペンハーゲンの名店Nomaで提供されているという。ロジンは「私も食べた。しかし味は素晴らしいとは言えない」と述べた。
2014年に始まり毎年開催されている reThink Foodは、料理学校の Culinary Institute of AmericaやMITメディアラボがスポンサーとなっている。