ビジネス

2016.11.09

「独身の日」を世界最大のショッピングイベントに育てたアリババの功績

Pieter Beens / Shutterstock.com


2009年

アリババが初の「独身者の日」イベントを開催。当初の狙いは、競売サイト「イーベイ」に似たサービスを提供するサイト「淘宝」の売上促進だった。小売り各社に参加を促し、利用者には少なくとも50%の値引きを提供。参加企業は27社、売上総額は5,000万元(約7億7,000万円)だった。

2011年

増加する外国ブランドへの需要にこたえるため、国際企業の誘致を開始。ギャップやレイバンが参加する。

淘宝のC2Cショッピングサイト事業から「天猫」を独立化。同社のオンライン決済システム「支付宝(アリペイ)」で、1日の取引回数が過去最高の3,369万回を記録。

2014年

アリババは米ニューヨーク証券取引所に新規上場し、世界史上最高額の250億ドルを調達。これにより、創業者のジャック・マーは中国有数の大富豪に。

アリババはまた同年、11月11日というゾロ目の日付を指す「双十一」の商標をめぐり、競合するJD.comと対立。ロイター通信の調査によると、アリババは2013年、少なくとも6件の「双十一」関連商標を中国国家工商行政管理総局に登録していた。

2015年

アリババの「独身者の日」イベントは143億ドルを売り上げ、単独企業により24時間で生み出された売上額のギネス世界記録に認定された。200か国・地域以上で利用され、うち70%近くが携帯電話を通じたものだった。

2016年

アリババは5月、財務会計が米国の連邦法に違反した可能性をめぐり米規制当局による調査を受けていると発表。同社はまた、「独身者の日」の売上に関する膨大で非監査の財務数値をめぐり、米証券取引委員会の調査対象となっている。

だがこうした逆風を受けても、アリババは今年の「独身者の日」セールに全力を注いでいる。深セン市では昨年に続き、当日に向けたカウントダウンイベントを開催。米人気歌手のケイティ・ペリーとNBAスターのコービー・ブライアントが登場する予定だ。

翻訳・編集=遠藤宗生

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