ビジネス

2016.11.09

人気の美容業界になぜ後継者がいないのか[オトコが語る美容の世界_1]

Photo by KPG_Payless/Shutterstock.com


美容業界だけではなく、農業界、車業界、議員の資金集めパーティなどにも出席したことはあるがやはり女性は少なく、多いのはアパレルやマスコミ、あとは意外にもITや環境業界。先端の事業、新しい事業には多い気がする。逆の言い方をすれば中年男性が多いのは業界の専門分野ではなく、業界の古さに比例するのではないだろうか。

先日、五輪関連のフォーラムにご招待いただいたが、こういう場でも同じ。男性が圧倒的多数であった。8〜9割が男子、そういうレベルの比率である。安倍首相は別部屋で参加しており、女性が少なかった会場全体は見ていなかったのかもしれない。

話はずれるが、パラリンピックも併催の2,000人規模の集いでありながら、車椅子や付き添いの必要な障害者も両手で数えられるくらいしか見かけなかった。運営する人が障害者である必要はないが、温度差は感じる。

昨今、政府主導、大手企業主導で高らかに“女性の活躍”を謳っている。2020年の東京五輪に向け、もっと女性や外国人、障害者、いろんな人がもっと活躍できると謳っている。確かに毎年少しずつ変わってきているが、もっと変わってもいいのではないか。

美容業界なんかは他業界より新しさ、流行の先端を担う側面がある。そういう意味では、この業界トップの資生堂が、とくに女性の活躍において世界的に見ても優秀すぎるほど登用や採用で先んじていて、そこはとても心強い。でも、もし、美容業界の新年会の全体風景を撮影し、友人に「この写真は何の業界のパーティか?」と聞いても、当たらないと断言できる。

いろんな業界のパーティ写真を並べてクイズにするのは、面白いビジネスクイズになるのではないかと思う。

編集 = Forbes JAPAN 編集部

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