ブランドにとってクリエイティブ・ディレクターの存在は、唯一無二のものだ。2005年に就任したリカルド・ティッシは、自身が好むストリート的な世界観を、モノトーンカラーやきらびやかな装飾品などで、いわゆる「ジバンシィ」らしいロマンティックな服に仕立てていった。この独特のアプローチは、時に服飾の未来像を掲示しているかのように捉えられる。
かつてオードリー・ヘプバーンが、ユベールの服を愛したように、マドンナやケイト・ブランシェットなど、現代のセレブリティがリカルドの服に魅了され続けている。
16ー17秋冬メンズコレクション
写真家フランク・マーシャルが撮り下ろした、アフリカ・ボツワナに根付くヘヴィ・メタルサブカルチャーからのインスパイア。テーラードにスタッズを合わせ、独特な世界観を演出した。
オートクチュール
9月には伊勢丹新宿店にて初のポップアップストアを開催。本館ウィンドウ15面をジャックし、うち8面では、2011春夏に日本をテーマにしてデザインしたオートクチュールコレクションのドレスを展示した。
リカルド・ティッシ◎1975年、イタリア生まれ。99年英国セントマーチン美術大学を卒業。2005年に「ジバンシィ」のウィメンズオートクチュール、プレタポルテ、2008年からはメンズのアーティスティック・ディレクターに就任。