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I write about the multi-leveled wine industry as well as wine history.

Tatevosian Yana / shutterstock.com

約20年前、ニューヨーク州のフィンガーレイクス地方にある革新的なワイナリー、グレノラ・ワインセラーズは、ある若い起業家と「ヘンプ・ワイン」の醸造を始めることで合意、実際にワインを生産する直前にまでこぎ着けた。

同州の酒類規制当局は、1990年代後半には原料を輸入することを条件に、ヘンプ・ワインの生産に暫定的な許可を出していた。だが、正式な生産許可を申請したグレノラに対しては、連邦法による規制を理由に挙げて、当初の態度を一変させた。

原材料としての「麻」

「ヘンプ」は、学名でカンナビス・サティバ(和名、アサ)と呼ばれる植物。医療用や嗜好(しこう)用として使われるいわゆる「カナビス(大麻)」とは区別されている。

大麻はサティバとインディカ、ルデラリスの3亜種に大別され、いずも米国内では1970年代から規制物質に指定され、栽培は禁止されてきた。だが、「ヘンプ」を使った製品の輸入は認められており、実際には当局の態度は、言行不一致ともいえる。

ヘンプは長年、紙や生地、衣類、プラスチック、顔料、断熱材、燃料、食料などの原料として使われてきた。2014年のヘンプ関連製品の米国内での売上高は、6億ドル(約631億円)を超えている。

米国ではその後、2014年に「2014年農業法」が成立、ヘンプ(カナビスを含む)に関する規制にも若干の変更が加えられた。新法の下では、大学や各州農務省が次の条件において行う場合にのみ、栽培が認められた。

・ 産業用または研究目的のヘンプの栽培
・ ヘンプ栽培を行う州の州法に基づき許可を取得した者による栽培

さらに、翌2015年には連邦議会上院が産業用ヘンプ(同上)栽培法を可決。国内の農家に産業用の栽培・生産を許可すると共に、禁止物質リストから除外した。

一方、米農務省と麻薬取締局(DEA)はこれを受け、改めて原則声明を共同で発表。ヘンプの栽培は研究目的の場合にのみ認められるとの見解を示した。連邦法の下では2016年10月27日現在も、米国内でのヘンプの栽培と販売は禁止されているのだ。しかし、それでも合法化する州の数は増え続けている。

編集 = 木内涼子

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