これまでの総資金調達額は2,450万ドル(25億5,000万円)に及び、大麻業界のスタートアップとしては過去最大の調達額を誇る企業に成長した。
今回のラウンドをリードしたDCMベンチャーズのデビッド・チャオはフォーチュンの取材に、自身が医療大麻を用いて痛みを軽減した経験から、大麻関連のスタートアップへの出資を思い立ったという。彼がDCMのメンバーらを説得し、最初の出資を行なったのは2014年のことだった。
Eaze社のCEO、キース・マカーティは自身では大麻を使用しないという。フォーチュンの取材に彼は「大麻を選んだのはオンデマンド市場にふさわしい製品を研究した結果に過ぎない」と述べている。マカーティによるとオンデマンド分野に適合する製品は3つの特徴を持つ。人々の日常に存在するものであること、柔軟な供給が可能なこと、使用頻度が高いものであることの3点だ。
「大麻はこれらの点で完璧な製品だと言える」とマカーティは言う。
現状ではEazeが利用可能な都市はカリフォルニア州の一部に限られているが、医療大麻の宅配アプリは全米に広がる可能性が高い。全米規模で大麻合法化への流れが進むにつれ、大麻の製造や小売り、テクノロジー関連の投資額も増加している。
医療大麻のみならず娯楽大麻も解禁されたコロラド州では、10億ドルの大麻関連市場が生まれている。カリフォルニア州でも11月の大統領選挙にあわせ、大麻の完全合法化に向けた住民投票が実施される。
今後数年間で合法化の流れは全米に拡大していくことが見込まれる。投資家やシリコンバレーの起業家らの判断が正しかったどうかは、法規制の雲が去った後に明らかになる。