分析の対象としたのは、1985年1月から2016年9月までにメーカー各社が実施したリコールについてのデータ。「リコール率」は、一年間に販売された各モデル(新車)1,000台のうち、対象となった台数から算出した。また、「重大リコール率」は、死亡事故や負傷、衝突、火災の原因となり得る重大な欠陥が原因のリコールが占める割合を示す。
アイシーカーズはそのほか、発売から3年以内に欠陥を発見・リコールを実施した「適時性」、当局の指示を受けずメーカーが自らリコールを発表した割合を示す「自主性」についても調査。順位を明らかにした。
リコール率
この分野では、ポルシェが1位となった。販売した1,000台のうち、リコール対象となったのは最も少ない531台だった。一方、リコール率が最も高かったのはフォルクスワーゲン・グループで、1,000台当たり1,805台が対象となった。このうちの一部は、31年間の調査対象期間中に複数回にわたり、リコールが行われていた。ただし、現在も対応が続けられている、いわゆる「ディーゼルゲート」問題に関連した修理や買い戻しの対象は、ここには含まれていない。
過去31年間のリコール台数の平均は、1,000台当たり1,115台だった。10位までのランキングは、以下のとおりとなっている。
1. ポルシェ: 531台(1,000台中)
2. メルセデス・ベンツ: 624台
3. キア: 788台
4. テスラ: 936台
5. マツダ: 955台
6. BMW: 1,196台
7. ヒュンダイ: 1,266台
8. ホンダ: 1,307台
9. クライスラー(FCA): 1,422台
10. フォルクスワーゲン: 1,805台
重大リコール率
アイシーカーズによると、実施されたリコールのうち88.1%が、死亡事故や負傷、衝突、火災など深刻な結果につながり得る重大な欠陥だった。こうした重大な問題によるリコールが最も少なかったのは、ボルボだった。ただし、それでもその割合は71%。依然として気掛かりな数字だといえる。
1. ボルボ: 71.0%
2. メルセデス・ベンツ: 75.1%
3. フォルクスワーゲン: 77.6%
4. クライスラー(FCA): 83.2%
5. スバル: 84.5%
6. キア: 92.4%
7. ホンダ: 94.3%
8. 日産: 95.2%
9. ヒュンダイ: 96.8%
10. テスラ: 100.0%