フォーブス主催の2016年「アンダー30サミット」で博士は、「私が言う“ウェルビーイング”とは、ただ健康であることとは違う」と話した。「健康とは、血圧や心拍数のように誰もが測定できるもののことだが、ウェルビーイングとは、自分の人生をどのように評価するかといったような、主観的な考えに基づくものだ」
しかし、健康を客観的な問題、ウェルビーイングを主観的な問題として考えるとしても、時に主観的な見方は客観的なものさしに深刻な影響をもたらす可能性がある。「物理的に満たされているかという問題において、何より重要なのは、日々、やりたいことを全て行えるエネルギーがあると感じているか」だ。
そして、そのエネルギーがあるかという博士の問いかけに対し、会場に集まった若いテック起業家の中で手を挙げたのは約半数にとどまった。どうやらテック業界の未来には問題があるようだ。エネルギー不足を感じている人々に対す博士のアドバイスは、以下の5つの点にまとめられる。
1.十分な睡眠を取ること
1日平均で7時間か8時間の睡眠を取らなければ、自分がやりたいこと全てを実行するエネルギーは確保できない。
2.ストレスへの対処法を見つけること
博士は、何かしらの「瞑想的な活動」を勧めている。実際に、瞑想には効果があることが証明されている。
3.自分の感情に耳を傾けるようにすること
「愛情、同情、喜びや安らぎを感じることは、生理機能に良い影響をもたらす」と博士は言う。
4.運動をすること
博士は瞑想的なヨガが特に効果的だと勧めている。
5. 栄養を取ること
きちんと食べていないと、体が最大限の機能を発揮することができない。
だが、ウェルビーイングであるためには、物理的な面への対処だけでは不十分だ。あなたの仕事や所属するコミュニティー、精神状態、友人との関係もウェルビーイングを実現する上で大きな役割を果たす。