12月のノミネート作の正式発表を前に、最有力候補と目されるアルバム9枚を一足早く紹介してみたい。
アデル「25」
昨年度もノミネートされたアデルだが、今年度も間違いなくノミネートされるだろうし、2回目の受賞となる可能性も十分ある。「25」は2015年終盤にリリースされたにもかかわらず、他を圧倒して2015年のセールス1位となった。収録曲「Hello」で全米1位となったアデルは波に乗っており、ノミネートは間違いない。
ビヨンセ「レモネード」
アデルのライバルとなるのはビヨンセしかいないだろう。最新アルバム「レモネード」は大きな評判となり、聴いた人は誰もが虜になったはずだ。ノミネートされればビヨンセとしては4回目の最優秀アルバム賞ノミネートとなる。
ボン・イヴェール「22、ア・ミリオン」
9月30日にリリースされた「22、ア・ミリオン」でボン・イヴェールは初めて最優秀アルバム賞にノミネートされるかもしれない。数年前に最優秀新人賞と最優秀オルタナティブ・ミュージック・アルバム賞を受賞して以来目立った活動を行っていなかったが、見事な復活を遂げた。グラミー賞では過去に4部門でノミネートされており、最優秀アルバム賞でノミネートされてもおかしくはない。
チャンス・ザ・ラッパー「カラーリング・ブック」
チャンス・ザ・ラッパーの「カラーリング・ブック」はストリーミングでしか聴けないが、グラミー賞は来年からストリーミング限定楽曲も選考対象とする。「カラーリング・ブック」はストリーミングのみで聴ける作品として初めてビルボードのチャートでトップ10にランクインしており、選考団体が規定変更に動いた要因とも言われている。
ドレイク「ヴューズ」
レビューだけを見ると「ヴューズ」はドレイク史上最高のアルバムとは言えないが、無視できないほどの存在感がある。発売1週間で100万枚以上が売れてチャート1位を獲得後13週でトップの座に就き、今年最大のヒット作ともいえるアルバムとなった。このアルバムからは「ワン・ダンス」と「ホットライン・ブリング」がシングルカットされてヒットしている。