アムステルダムを拠点にホテル事業などを行う企業、ブランドマーク・コレクティブBV(Brandmark Collective BV)との長期ライセンス契約の下、ラガーフェルドは高級ホテルやレストラン、会員制クラブや住宅などの事業を展開していく。
60年以上にわたってファッション業界に従事するラガーフェルドは、今やシャネルとフェンディ、そして自身の名を冠したブランドのヘッドデザイナーやクリエイティブディレクターとして活躍。今後進出するホテルやレストラン業界においても、数多くのトップブランドのためにインテリアデザインも手掛けてきた。
2016年だけでも、マカオにある20階建ての6つ星ホテルを丸ごと手がけ、マイアミにある高級コンドミニアム「エステーツ・アット・アクアリナ」のロビーもデザイン。いずれの施設も2017年にオープン予定だ。
このほか過去には、モンテカルロにあるホテル・メトロポールの温水プールと屋外レストランを長編叙事詩オデュッセイアからインスパイアされたデザインにしたり、トロントにあるコンドミニアムのロビー、シンガポールのソフィテル・ホテル、パリにあるホテル・ドゥ・クリヨンのスイートルームなども手がけている。
「ホスピタリティ部門の拡充は、ブランド“カール・ラガーフェルド”をより包括的なライフスタイルブランドにしていく我々のより壮大なビジョンを反映したものです」と、ブランドのピエール・パオロ・リーギ社長兼CEOはコメントする。
今後登場するホテルや住宅については、写真もスケッチも一切ないが、それらは全てラガーフェルドの特徴的な美学を反映したものになる。つまり、黒と白の装飾になる可能性が高い、とも言える。そしてもしかしたら、彼のファッションブランドのミューズでもある愛猫シュペットにインスピレーションを受けたアートも含まれるかもしれない。
ジョルジオ・アルマーニやブルガリ、ヴェルサーチやバカラなど、ホスピタリティ事業(ホテルやレストランなど)に進出するデザイナーやファッションブランドは増えており、ラガーフェルドもその一人だ。
きっと近いうちに、フェンディのスーツに身を包み、足元はシャネル、手にはカール・ラガーフェルドのバッグを持ち、ラガーフェルドがプロデュースしたホテルのレストランで食事をし、“クラブ・カール”でパーティーを楽しむことができるようになるだろう。