テクノロジー

2016.10.22 12:00

スマホ史上最高のカメラ性能 グーグルPixel XLを5日間使った感想 


グーグルアシスタント

Pixelシリーズの最大のセールスポイントは、パーソナルアシスタント機能「グーグルアシスタント」が搭載されていることだ。グーグルはナレッジグラフによって膨大なデータベースを構築しており、AI領域ではアップルを大きくリードしている。しかし、実際にPixel XLを使ってみると、質問に対する返答は中途半端でSiriと大差がない印象を受けた。グーグルアシスタントは大きな可能性を秘めているが、現段階ではグーグルが宣伝しているようなレベルには遠く及ばないのが実情だ。

バッテリー寿命

Pixel XLのバッテリー容量は3,450 mAhで、ヘビーユーザーでも1回の充電で1日以上はもつ。充電スピードは、Nexus 5Xなど他の端末に比べて特段早くはないが、1回の充電で使用できる時間は明らかにPixel XLの方が長いと感じた。Pixelのバッテリー容量は2,770mAhとなっている。

カメラ

Pixel XLの大きな差別化ポイントは、高性能なカメラ機能だ。カメラ性能評価サイトDxoMarkによるスコアは89で、スマートフォンの中では史上最高を記録した。5日間デモ機を使用してみた結果、自分のデジタル一眼レフカメラを売って、Pixelを購入したいと思うほど撮影能力が高いと感じた。

背面カメラは12.3メガピクセル、フロントカメラは8メガピクセルと、最近のスマートフォンとしては標準的な仕様となっている。背面カメラのレンズはf/2.0で、光量が少ない条件での撮影に最適だ。また、フロントカメラのレンズはf/2.8となっている。グーグルによると背面カメラはシャッターラグがなく、連続撮影や動きのある被写体の撮影に適している。筆者は実際に撮影した画像を見て、1枚の写真の中で異なる光の状態を描写し、色調が非常に鮮やかであることに感動を覚えた。

価格

Pixel XLのグーグルストアでの価格は、32GBモデルが769ドルとなっており、アップルのiPhone 7やサムスンのギャラクシーS7エッジと同水準となっている。グーグルがハイエンド市場をターゲットにしていることは明白で、節約志向の高いユーザー向きではないように思える。

しかし、カメラ機能を多用するユーザーであれば、プロカメラマン並みの写真を簡単に撮ることができるので、十分価値に見合う価格だと言えるだろう。ハイエンドスマートフォンを求めているユーザーであれば、XLは競合品と比較して全く遜色なく、購入を検討するに値するだろう。

注記:筆者は本記事を執筆するに当たり、グーグルよりPixel XLのデモ機の貸与を受けた。

編集=上田裕資

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