ワークライフバランスを実現しやすいのはテクノロジー系、米調査で明らかに

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米国ではワークライフバランスに対する関心が高まり続けている。これは一つのムーブメントだと考えている人もいるかもしれない。

デジタル・ニュースサイト、ハフィントン・ポストの共同創業者であるアリアナ・ハフィントンが編集長を辞任したことは、こうした現状を示す好例だといえる。ハフィントンは2007年、睡眠不足がたたってロサンゼルスのオフィスで意識を失い、倒れて頬骨を骨折。その数年後にはその経験をつづった著書を出版、健康と幸福について個人が積極的に管理することを提唱し、同時にその考えを広く訴えてきた。今後はより多くの人たちのワークライフバランスの実現を目指して、コンサルタントとして活動を行っていくという。

ワークライフバランスの捉え方は、人によってさまざまだ。1週間の労働時間を40時間にとどめることがバランスの取れた状態だと考える人がいるもいるかもしれないし、自分でスケジュールを柔軟に設定しながら、もっと長時間働きたいという人もいるかもしれない。

キャリア情報サイトの米グラスドア(Glassdoor)は10月3日、ワークライフバランスを実現しやすい29の職種を発表した。選定にあたって同社は、9月15日までの一年間に寄せられたさまざまな企業の職位(ポスト)に関するレビューを見直した。その際、米国内の75を超える企業で働く従業員たちからそのポストのワークライフバランスの面に関して75件以上の評価が寄せられているものを対象とした。

名前が挙がったポストには、設計者や開発者、エンジニアなど、テクノロジー系の職種が多く並んだ。グラスドアの担当者は、「勤務形態や就業時間などについて、テクノロジー関連の仕事は柔軟性が高いものが多い」と話している。

仕事を変えてワークライフバランスの改善を目指したい人にとって、このリストは転職活動を始めるにあたって参考になるだろう。ただし、多くの職種において、バランスは予想する以上に自分自身でコントロールしなければならないものだということを忘れてはならない。

ワークライフバランスを実現しやすい職種ベスト29は、以下のとおりだ(かっこ内は給与の中央値、順位はグラスドアの評価スコアに基づく)。

1. 企業の採用担当者(6万5,000ドル、約675万7,500円)
2. UXデザイナー(9万5,000ドル)
3. データサイエンティスト(11万2,000ドル)
4. 戦略マネージャー(11万487ドル)
5. UIデザイナー(8万4,500ドル)
6. 採用コーディネーター(4万8,000ドル)
7. テクニカルアカウントマネージャー(7万5,000ドル)
8. モバイル開発者(10万1,318ドル)
9. DevOpsエンジニア(11万ドル)
10. 研究員(10万3,029ドル)
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編集 = 木内涼子

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