スマホ特許訴訟 アップルvsサムスン、泥仕合の行方

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「1つの特許侵害で売上全額の支払いを求めることは、スマホに使われている他の何百という特許の価値を下げることになります」とサムスンの広報は主張する。「デザイン特許の法律について、最高裁が思慮深く公平な解釈を行うと期待しています。それは企業や消費者にとっての勝利となります」と彼らは主張する。

結果がどうであれ、最高裁は今後のために何らかの形で新たな指針を示すと専門家は見ている。法律、科学、テクノロジーに関するスタンフォード・プログラムのディレクターでスタンフォード大学教授のマーク・レムリー(Mark Lemley)は「最高裁が審議することを決定したということは、下級裁判所の判断に問題があると考えた可能性があります。下級裁判所の判断は一貫しているため、最高裁が下級裁判所の判断に同意するだけのために審議を始めるとは思えません。そういう意味ではサムスンに分があります」と分析する。

審議を傍聴したバースタインは、ケースバイケースで陪審員が判断できるような方向に最高裁が傾いているのではないかと推測する。「多くの質問の焦点となったのが陪審員への指導法やどのような専門家証言が必要になるかでした」と彼女は言う。最高裁の判決は2017年初旬に出る見込みだ。

編集=上田裕資

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