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2016.10.12 17:00

欧州のEV販売台数が減少、新たな競争が原因?

ルノーEV「ゾエ」 Oleg Golovnev / Shutterstock.com

中国に次ぐ世界第2位の電気自動車(EV)市場である西欧で、バッテリー電気自動車(BEV)の販売台数が4か月連続で減少している。今年8月の自動車全体の販売台数は前年比8%増加した一方で、BEVは同1.2%減少した。自動車業界の専門誌、英「AIDニュースレター」が報じた。

10月6日に発行された最新のニュースレターによると、EU加盟国の一部ではEVの購入を推進するための施策が講じられているものの、「西欧での市場シェアは、昨年の低い水準から変わっていない」。さらに懸念すべき点は、これまでEVの人気が高かったノルウェーで、消費者が急速にBEV離れを起こしているとみられることだ。

AIDの編集者、マティアス・シュミットはこれについて、同地域では全体的にプラグインハイブリッド車(PHEV)への注目度が急激に高まっており、それがBEVの人気低下につながっているもようだと指摘する。

一方、フランスではディーゼル車の所有者がEVに乗り換える場合、政府が10,000ユーロ(約114万4,000円)の「スーパーボーナス」を支給している。同国のこうした奨励策の効果を考慮しなければ、西欧全体でみた場合のEV(PHEVを除く)市場は、一層弱含みの状況となっていただろう。

AIDは、仏ルノー・日産アライアンスのEV「ゾエ」の国内市場での好調な結果がなければ、西欧全体での販売台数は今年1~8月、前年比で-6.1%、8月には同-6.7%を記録していたと推計している。



テスラの動向も気になるところだろう。テスラの販売台数も、同期間中に21.4%減少した。ただ、同社は8月にSUV「モデルX」の販売を開始。ノルウェーでは同月だけで、前年比53.6%増を記録したと伝えられている。

各社を救うのはPHEV

ディーゼル車の人気が落ちている中で、EU域内の自動車メーカーは排ガス規制が2020年に厳格化されるのを前に、主力をEVに切り替える必要に迫られている。

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編集 = 木内涼子

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