フェイスブック、VRで「ソーシャル新時代」創出 260億円を追加投資

マーク・ザッカーバーグ の投稿(Facebookより)

フェイスブックCEOのマーク・ザッカーバーグはバーチャルリアリティ(VR)こそが、コミュニーケーションの新大陸であることに自信を深めている。

10月6日、米カリフォルニア州サンノゼで開催の「オキュラス・コネクト」カンファレンスの場で、フェイスブック社はVR関連事業に新たに2億5,000万ドル(約260億円)の投資を行なうと表明。VRの早期普及に向け、ゲームやエンタメ等のコンテンツの創出を活性化していくと述べた。

フェイスブックはオキュラスのコンテンツ開発支援のため、既に2億5,000万ドルを投じてきたが、追加で同額の支援を確約した。このうち1,000万ドル(約10億円)はVRを活用した教育ソフトの開発支援に充てられる。

「100万人以上の人々が既にVR製品を利用しています」とザッカーバーグは述べた。フェイスブックにアップされた360度動画は既にサムスンのGear VR等のデバイスで体験可能になっている。

「VRの普及は予想以上のスピードで拡大しています。優れたソフト開発こそが次のステップとして求められています」

同社は現状のオキュラスリフトのようにPCに接続せずとも単独で動作する、手頃な価格のVRヘッドセットの開発を進めている。ザッカーバーグは「まだ完成したプロダクトではない」としつつも、バーチャル空間で仲間らとコミュニーケーションをとるデモを披露した。

VRでソーシャル体験を拡大

「ハードウェアのイノベーションと次世代のソフトウェアの組み合わせにより、このような体験が可能になります」と、デモを披露したザッカーバーグは述べた。

オキュラス関連事業では半導体メーカーのNVIDIAやAMDと共同で、VR向けの廉価なPCの開発も進めている。年内には199ドルのハンドコントローラー「タッチ」の出荷を開始するほか、音質に優れた49ドルの新型イヤホンも披露した。

さらに、VR空間でユーザーをナビゲートするブラウザ「Carmel」や、ユーザーの動きを模倣し、人間そっくりの表情表現が可能な「オキュラスアバター」等の新技術も披露した。同社はVRでのライブストリーミングに用いる新ツールの発表も計画中だ。
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編集=上田裕資

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