ブランド価値に基づくランキングの100位に入ったテスラのブランド価値は、40億ドル(約4,155億円)とされている。インターブランドのダニエル・ビンス社長は因習を打破し、誰にも止められない成長を続ける同社について、「自動車ブランドをゼロから築くことは可能であると証明した」と指摘。「近年ではニッチ市場を狙うもの以外、新たにブランドを確立することができた自動車メーカーは他にはない。参入が非常に難しい業界だ」と説明した。
テスラはランキングの作成にあたって採用されている評価基準の多くに強みを持っている。テスラ・ブランドに関する一般消費者の声についてビンスは、「これまでの生産台数が少ないにもかかわらず、自動車業界で革新的なメーカーはどこかと尋ねると、テスラだと答える人が多い。今後のパフォーマンスを反映するものだ」と語る。
グローバルな事業展開を行うブランドを対象に、インターブランドは毎年、さまざまな評価基準に基づきランキングを作成している。それぞれのブランドが持つ価値を金額に換算した上で、ランキング化するものだ。各社の評価にあたっては、企業の財務状況、顧客の購買行動に与える影響、ブランド・ロイヤルティーや将来の成長を生み出す能力から割り出した「ブランドとしての強み」などを考慮に入れている。
今回も上位を占めたのは昨年と同じ顔触れ。1位から順に、アップル、グーグル、コカ・コーラ、マイクロソフトとなった。ランキング入りした企業を業種で分類した場合、最も多くの名前が挙がったのは自動車業界だった。
業界トップはトヨタ
自動車業界で最も上位に入ったのは、5位のトヨタだ。ブランド価値は昨年から5%増え、536億ドル(5兆5,670円)近くに達した。同業ではその他、13社が100位入りしている。