一方で、12億5,000万人の人口を抱えるブルーオーシャンがインド市場だ。ここにシャオミ(小米)、ファーウェイ(華為)、そしてOppoのような中国メーカーらは大きな商機を見出している。
インドのスマホ普及率は現時点で約16%だが、2年後には21.5%に増えると予測され、早ければ来年にも米国を抜いて中国に次ぐ世界第2のスマホ市場になると見込まれる。
特に、最近台頭してきた中国のスマホメーカーは、インドに熱い視線を送る。米国や日本のような先進国ではそれほど成功できず、自国マーケットは飽和に近づいている。シャオミ、Oppo、そしてファーウェイにとって、インドは前途有望な土地だ。
中国メーカーにとって、国外で生き残れる会社になれるかどうか、インドは初めての大きな試金石と言える。シャオミCEOのレイ・ジュン(雷軍)は先月、「我々はインドマーケットで6~7位に位置しているが、状況は良くなっており、全力でトップ3を狙っていく」と語った。
シャオミがリアル店舗を開設
北京に本社を置くシャオミはインドマーケットをつかむために、巨額の投資を続ける。2010年の創業時からのポリシーである“オンライン特化”をも破り、リアル店舗を間もなくオープンする。シャオミは今後の端末を、中国とインドで同時発売にする。同社は最新デバイス「Mi5」の投入を東南アジアでは数ヶ月後遅れに設定したが、これとは真逆のやり方だ。
モトローラブランドを保有するレノボも、インドのスマートホン市場で健闘している。IDCによると、インド市場で3位につけているレノボは、Moto G4やVibe K5 Plusなど中間層向け市場で攻勢をかける。
多くの中国企業がインドで成功しているのは、両国の消費者が似ているからだ。インドの消費者は中国と同様に、多機能のデバイスを好み、操作のしやすさだけでなく、低価格をアピールすることも大きなカギだ。また、有名企業への忠誠心が薄く、そのことが世界第二のスマホメーカーであるアップルがインドでトップ5にも入れない大きな理由になっている。