女性リーダーは性差別を助長? 同性たちはどう考えるのか

photo by Ethan Miller / gettyimages


最後に、これまでの調査の結果、CEOが女性の企業では、他のトップの役職に女性が任命される可能性が低くなることが分かっている。これに関しては、人事権を持つ立場の人たちが、「われわれは要件を満たしている、わが社には多様性がある、女性を登用しているのだから」と考え、単にそれで安心してしまうためと考えることもできる。

フェアリーゴッドボスの調査に参加した女性たちからは、さまざまな声が聞こえる。「女性CEOの起用でガラスの天井はなくなった」という意見もあれば、「たとえCEOが女性でも、職場は依然として男社会だ」といった意見もあるのだ。

残念ながら、経営幹部レベルや政治指導者の間で男女平等が実現するまで、女性リーダーが組織に及ぼす影響に関して私たちが得られるデータは、非常に限られたものにとどまるだろう。

平等が実現されるまでの間、数少ない女性リーダーたちがその他の女性や次世代のリーダーたちにとっての重要なロールモデルとなるはずだ。しかし、合理的に考えて、彼女たちが存在するというだけで社会全体に広がる(あるいはその所属する組織内にある)男女間の不平等や偏見が、全て取り除かれると期待することはできない。

編集 = 木内涼子

タグ:

ForbesBrandVoice

人気記事