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2.小規模市場に乱立するサービス

日本では昨年、国内外のストリーミングサービスが次々と提供を開始した。各社はそれぞれ順調な滑り出しを見せており、スポティファイもおそらく当初は成功を収めるだろう。

仮にLINE MUSICが8週間で達成した800万回のダウンロード数に匹敵する人気をスポティファイが得たとしても、無料サービス利用者の定額サービスへの誘導は難しい。Engadgetの調査によると、各サービスでの平均移行率は約4割にとどまっている。

さらにこの移行率を下げる要因として、スポティファイの定額料金(Google PlayやApple Musicと同じ980円)がLINE MUSICやAWAと比べると割高であること、邦楽アーティストの曲が不足していることが挙げられる。

また、統計サイト「スタティスタ(Statista)」のデータでは、2016年の日本の音楽ストリーミング市場規模はわずか1億7,300万ドル(約176億円)とされている。年間成長率は10%で、2021年には2億7,900万ドルに達する見込みだ。一方、昨年の米国の同市場規模は200億ドルだった。

これをアマゾン・ドットコムやアップル、グーグル、LINE、AWA、スポティファイの6社で均等に割ると、5年後の日本の音楽ストリーミング市場における1社当たりの収益は29億円となる。これは各種税金やアーティストへの支払いを差し引く前の金額だ。

3.「ガラパゴス」への適応不足

日本の音楽市場規模は年間30億ドルで、米国に次ぎ世界第2位だ。だが他国とは異なり、その収益の大半はCDの売上によるものだ。日本で販売される音楽作品の8割がCD媒体で、その大半を購入しているのが、ストリーミングよりも手元に残る製品を好む年齢層の高い人々だ。

こうした日本特有の状況はしばしば「ガラパゴス」と呼ばれる。スポティファイは日本のレーベル数社と契約を結びながらも、日本の消費者の需要を良く理解していないように思える。

スポティファイは今後、競合他社よりも割高な料金と、日本人に響かないコンテンツを持ってして、比較的小規模ながらも競争が増す市場でのシェア獲得に奮闘することになる。

編集=遠藤宗生

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