9月29日に同社は今回のアナウンスを行なった。競合ひしめく音楽アプリの中で抜きん出た存在感を誇るShazamは、ここ数年で利用者が急増していた。
Shazamと言えば英語圏では「Shazamする」という動詞が定着するほどの人気を誇る一方、赤字が続いており、2014年には1,484万ポンド(約27億円)の純損失を計上。収益化に苦戦していたが、今回の発表でようやく黒字化を達成したことも表明した。昨年10億ドルの評価を得た同社は、2006年から一切利益を生んでいなかったのだ。
長年に渡り楽曲認識というシンプルな機能しか持たなかったShazamは、今年はじめにShazam For Brandsという新機能をローンチ。企業らにShazamと連携し、広告キャンペーンに活用する場を提供。新たな収益をもたらした。
Shazamの楽曲認識機能の利用回数は、これまでの累計で300億回に及ぶという。同社によると現在世界中で毎日2,000万回のShazamの音楽検索が使われているという。
Shazam社の設立は1999年。2002年に英国でフィーチャーフォン向けサービスとして始動。その後、米国でAT&Tと連携し有料サービスの展開を行なった後、2008年にiPhone向けアプリを立ち上げていた。
同社会長のアンドリュー・フィッシャーは昨年3,000万ドルの資金調達を行なった際、ブルームバーグの取材に対しIPOへの意向を表明していた。今年に入ってからも同社のIPOに向けた動きが噂されている。