フィリップスとクアルコムの提携は、両社にとってベストなタイミングだった。
フィリップスのヘルススイートのデータの保管・集約・分析能力は業界トップだ。クラウドコンピューティングの進歩は、これら全てをさらに大きなスケールで行うことができることを意味する。そしてクアルコムの2Netは医療サービス提供者たちが、患者の所有する医療機器やスマートフォン、あるいはその他のウェアラブル端末を通じて、個人向け治療のカスタムアプリケーションを作れるようにするものだ。
例えば、アップルウォッチを持っている患者が、自分がかかっている病院とリアルタイムで連絡を取るようになる時代が到来するのも想像に難くない。気味が悪いといえば、ある意味そうかもしれない。だがそういう時代はやって来る。そして私たちは、おそらくそれを歓迎するだろう。
フィリップスのジェロエン・タスCEOの言葉が、今後の見通しをよく表している。「患者の自己管理と治療ネットワークへの接続を組み合わせたモデルが台頭しつつある。これは患者と医療サービス提供者にとって、慢性疾患のスケーラブル(拡張可能)な管理を可能にするモデルだ」