だが、すべてのレビューに同等の価値があるわけではない。正当な言い分に思えるコメントもあるだろう。それでも、世界各地の宿泊施設がどのようなものか広い視野を持って考えてみれば、大半のレビューは取るに足りないようなものだ。その中でも特に、無視しても構わないようなコメントと、そうして良い理由を紹介しよう。
1. 部屋がすごく狭い!
アジアと欧州の宿泊施設について、最も多い「苦情」だ。何でも型にはめて考えるのは好きではないが、これらは大抵、米国人による投稿だ。これらの地域にあるホテルの部屋が米国やカナダに比べて狭いのは事実だが、5つ星のリゾートでもなければ、それが普通なのだ。
2. 浴室がすごく狭い!
上記の1.と似たようなコメントだが、分けて考えてもいいだろう。こうした不満が多く聞かれるのは、欧州のホテルだ。特に旧市街にある魅力的な「古い」建物の場合に多い。
狭いだけでなく、シャワーとトイレ、洗面台が一か所にまとまっている「ウェットルーム」の場合も多い。シャワーカーテンもなく、トイレの床も濡れるが、どれだけ清潔かを考えてみればいい。
3. 料金に見合わない!
これは、有益な情報かもしれない。交通の便が悪い、駐車料金が高い、などということであれば、もちろん有用だ。だが、筆者のようにホテルはただ眠るための場所と考えている旅行者にとっては、「なぜ部屋から出ないのか?」という疑問を生じさせる。料金に見合ったサービスや機能が必要だという不満は、部屋にいるからこそ出てくるものだと考えるからだ。
支払っている料金は主に、その土地に滞在するためであり、部屋の良し悪しは二次的なもののはず。第一、ホテルは何のためのものなのかーーいや、これは筆者個人の考え方だ。求めるものが異なる人にとっては、正当な言い分なのだろう。