Prismaでは“ニューラルネットワーク”と呼ばれる技術を利用し、それぞれの画家の作品の特徴を抽出して写真を絵画風に加工している。絵画のタッチはムンクやリヒテンシュタイン、モンドリアンをはじめとする多数の画家から選べる。スポンサーが付いているものもあり、Prismaの収入源となっている。
AIが写真を「絵画」に変える
およそ5,500万人のユーザーがいるPrismaは人気が高いがゆえに、写真をアップロードしてサーバーが処理するのに時間がかかることが多々あった。しかし、iOS向けの最新版では選択できるスタイルの半分ほどがスマホ上での加工に対応しており、その種類は増える予定だ。iPhone 6Sでは約5秒で加工ができるようになるが、処理スピードは個々のスマホのスペックによるとPrismaの開発者は言う。
さらにスマホ上で処理することにより、データ通信量も減るメリットがある。個人的な写真をアップロードすることに抵抗がある人にも朗報だろう。写真の加工処理を行ってきたサーバーは、Prismaが進めている動画加工サービスの開発に使われる。
これまで一部のユーザーが1フレームごとに画像をアップロードして絵画風に加工し、それをつなぎ合わせて動画にしていたが、近いうちに動画の加工にも対応したいという。
このようなモバイルでの写真加工は画期的であり、ニューラルネットワークをスマホに導入したのは世界で初めてだとPrismaの開発者は言う。今後はコストのかかるサーバーでの処理ではなく、ユーザーのスマホを活用する方法に他社も移行していくと見ている。
Prismaはアップルのアプリストアやグーグルプレイからダウンロードできる。スマホ上で加工ができるアンドロイド版は近々リリース予定だ。