マネー

2016.09.16 11:30

米銀大手ウェルズ・ファーゴでは何が起きていたのか──制裁金は終わりでなく始まり?

さらに、ジェイコブ・ルー財務長官も13日、「こうした慣行はなくさなければならない。顧客をだましたり、見えない料金や顧客が認識していない料金を課したりすることによって、個人や企業がより多くの利益を得ようとする行為は認められない」との考えを示している。

一方、問題の発覚後、初めてインタビューに応じたウェルズ・ファーゴのジョン・スタンフ最高経営責任者(CEO)は同日、「物事を常に正しいやり方で進めてこられなかったことの責任を取る」「こうした目標設定を来年1月1日付けで廃止する」との考えを明らかにした。ただ、この慣行については、「どう説明すればいいか分からない。人の行動を説明できない」と述べた。

これに対し、フォーブスが取材した同行の元従業員の男性は、次のように語っている。

「(CFPBは目標達成によって従業員がボーナスを得るのは“金儲けのための仕組み”だと指摘したが、)実際には、目標達成は“生き残るための方法”だった。それを皆さんに分かってもらいたい」

この元従業員は、自らも目標達成のため、そして仕事を失わないために、無断で家族や友人の氏名を使い、ごく少額で複数の口座を開設していたことを認めている。

「私たちが“プレッシャーを受けていた”というのは控えめな表現だ」という。

編集 = 木内涼子

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