ビジネス

2016.09.18

100%電動化を目指す自動車業界、一番乗りはバス業界かもしれない?

プロテラが発表した「ケータリスト・エナジー・エフィシエンシー(E2)」(Proterra)


プレトラではこれまでに輸送車両300台以上を販売しており、オプション契約もほぼ同じ数ある。だが既存のバスとの置き換えの機会を狙う他メーカーとの競争にも直面している。ロサンゼルス郡都市圏交通局は、中国メーカーの比亜迪汽車(BYD)から最大25台の電気バスを購入する契約を締結。テスラのイーロン・マスクCEOも、今後発表予定のトラックと並んで電気バスについても開発中だと明かしている。

だがホートンは、プレトラにとって真の課題は事業の拡大だと言う。これまでのところ、イリノイを拠点とするバス車両メーカーのモリーン(Moline)からプロテラの電気バス80台近くを生産。2017年には生産量を倍増させる見通しのため、既存のサウスカロライナ州グリーンビルの工場に加えて、カリフォルニア州シティ・オブ・インダストリーに新たな工場を開設予定だ(いずれの工場も現在の生産能力は年間500台)。

2016年の売り上げは既に前年から220%増加しており、しかもここにはE2の新規注文は含まれていない。だが、年間売上高と同じくらい重要なのが、E2が運輸業界に及ぼす影響だ。

「最初に100%バッテリー式の電動車両化を果たすのは、大型輸送車両市場だと予想されるため、これはきわめて重要だ」とホートンは言う。「そして電動車両化に向けて同業界が使用するのが、まさにE2のようなタイプの車両なのだ」

編集=森 美歩

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