同社は、ダイエット食品の販売や顧客の健康管理を支援を行う企業。オプラ自身も同社のプログラムで減量に成功していた。
当時ジム・チェンバーズCEOは「オプラとの会話を通じて、彼女の意向と当社のミッションに合致するものがあることがわかった」「人々とつながり、彼らに刺激を与えて潜在的な能力を発揮させるという彼女の素晴らしい能力は、当社のコミュニティーと補完関係にある」と話していた。
だがオプラによって生み出された投資家たちの高い期待感は、ほぼ完全に消滅している。2015年秋にオプラ効果で最高潮に達した同社の時価総額は、そこから10億ドル(約1,017億円)近く減少。そして今、オプラとのパートナーシップ契約を取りつけたCEOが同社を去ろうとしている。
9月12日の取引終了後、ウェイトウォッチャーは、ジム・チェンバーズがCEOを辞任し、9月末までに退職すると発表した。
同社はこれから、3年にわたってCEOを務めてきたチェンバーズの後任探しを始めるという。新CEOが決まるまでは、ニコラス・ホッチキンCFOと2人の取締役が経営のかじ取りを行う。
ウェイトウォッチャーの株価は、時間外取引で5.4%安の9.80ドルに下落。これはオプラが契約した昨年秋の28ドルを大幅に下回り、またオプラが同社との契約を発表する前の6.79ドルをわずかに上回る程度の価格だ。現在の同社の時価総額は、6億ドル(約610億円)となっている。
同社はまだ、オプラとの契約から金銭的利益を得ていない。2016年の第1四半期(1~3月期)と第2四半期(4~6月期)は売上高も利益も、前年同期よりも低かった。
これまで同様、ウェイトウォッチャーの中心人物はレイ・デベイン会長。彼が所有する投資会社が、ウェイトウォッチャーの株の半分近くを保有している。だが2番目の大株主はオプラ・ウィンフリーで、デベインは12日、次期CEOの決定にはオプラも携わると強調した。
「オプラ・ウィンフリーと私を含む取締役会のメンバーは、次期CEO探しに積極的に関与する。新CEOと協力して、ウェイトウォッチャーの未来を形づくっていくのを楽しみにしている」と、デベインは声明で語った。