テクノロジー

2016.09.21 10:00

ゴールドマン・サックス、ブラックストーンが投資した「未来の家」

photograph by Tim Pannell / 左 アレックス・ダン (ヴィヴィントのプレジデント) / 右 トッド・ペダーセン (ヴィヴィントの創業者でCEO)

5年後、10年後の私たちは、どんな家で、どんな暮らしをしているのか?
ゴールドマン・サックス、ブラックストーンが投資した「未来の家」を見てみよう。

「そろそろ寝ることにするよ」

あなたがこう呟くと、自宅のドアに鍵がかかり、セキュリティ・システムが作動する。空調は睡眠に適した運転に切り替わり、照明がゆっくりと落ちていく。急に照明が消えたら、あなたがベッドに辿り着けないからだ。

誰かがあなたの家を訪ねてきたとする。来訪者が正面玄関に近づくと、あなたのスマートフォンに相手の顔写真が届く。玄関のドアの施錠や空調の管理、ガレージのドアの開け閉めも、ソファから動く必要はない。スマートフォン1台で操作できる。家につけたセンサーが様々な動きを検知するから、家中を歩き回らなくても窓の閉め忘れがないか確認できるし、外出先からも、カメラを通して自宅の様子を見ることが可能だ。

家をインターネットにつなぐ「スマート・ハウス」が、ここ数年、注目を集めてきた。家庭の高速インターネットにつなげられる安価なセンサーが普及したことで、スマート・ホームは誇大広告ではなく、実現可能な未来として、新たなビジネスチャンスを生んでいる。

ソルトレイクシティから南へ80キロ離れたユタ州プロボ。ここに、ヴィヴィント・スマート・ホームの本社がある。 同社が展開するスマート・ホームは、家の空調や照明、ドアの鍵、インターフォン、ガレージのシャッター、カメラ、センサーなどをインターネットでつなぐサービスだ。すでに100万世帯以上に導入されている。

ヴィヴィントは当初、どこにでもあるようなホーム・セキュリティの企業だった。だが現在は、世界最大のスマート・ホーム企業に成長。IoT分野で消費者からの高い認知度を誇る。

同社が扱うサービスは非常にハイテクだが、オペレーションは実にローテクだ。北米とカナダを合わせて約2,500人いる営業担当者が、見込み客の家を精力的に回り、「スマート・ホーム」を売り歩く。
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編集 = Forbes JAPAN 編集部

この記事は 「Forbes JAPAN No.26 2016年9月号(2016/07/25発売)」に掲載されています。 定期購読はこちら >>

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