「ヒラリー大統領」でも残るガラスの天井、米議員の女性比は2割で世界96位

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それ以来、女性リーダーは急速に増加。1940年からこれまでに83か国で、計138人がトップの役割を務めた。そのうちいくつかの国はもはや独立国として存在していないが、現時点で国際的に承認されている196か国のうち、過去70年間に約40%で女性リーダーが誕生したことになる。

他国の女性リーダーがこのペースで増えていくとすれば、仮にクリントンが今年、大統領が選出されなかった場合、米国で次に女性大統領候補が誕生する時には、世界の半数近い国ではすでに女性リーダーが誕生していたということになるかもしれない。

政治リーダーと企業トップ

企業のリーダーシップにとって、なぜ政治的なリーダーシップが重要なのだろうか。企業幹部の行動や態度が従業員の行動に影響を与えることが証明されていることを考えれば、政治指導者たちの行動は政府関連機関や企業、非営利団体など、米国に拠点を置くあらゆる組織の見本になっていると考えざるを得ない。

女性大統領の誕生は、より多くの女性に門戸を開くことになる可能性がある。実際、クリントンは当選すれば閣僚の半数を女性にする考えを示している。従って、企業の管理体制を含め、社会のあらゆるセクターにこうした動きが広がることも期待される。

女性を大統領に選ぶことが、職場における女性の地位向上につながると考えるには理由がある。一方、選ばなければ、米国の産業界における男女平等の実現に向けた進展には、遅れや障害が生じる可能性がある。

編集=木内涼子

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