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ニューヨーク在住ジャーナリスト / NYC-based Journalist

vichie81 / shutterstock.com

ブルームバーグ前市長のハイテク都市構想が起業ブームを後押し、世界第2のスタートアップ都市になったニューヨーク。その最新事情を、ニューヨーク大学ビジネススクールのアリ・ギンズバーグ教授が語る。

ーニューヨークは世界第2の起業都市だと言われています。同市のスタートアップエコシステムの最新潮流を教えてください。

アリ・ギンズバーグ(以下、ギンズバーグ):米NPO、スタートアップ・ゲノムの最新データによると、ニューヨーク市は、資金調達の実績やテクノロジー系の人材の質、国際市場への参入などの点から、世界のスタートアップエコシステム・トップ20のうち、シリコンバレーに次いで2位に付けている。約7100〜9600のテック系スタートアップがある。市場参入度では1位だ。

10年前は、ニューヨークの教育機関で学んでも、シリコンバレーに移るエンジニアリング系やクリエイティブ系の人材が多かったが、今はニューヨークに残る人が増えている。創業して間もない企業を育成するインキュベーター(起業支援機関)やコワーキング・スペースに加え、新人起業家を支援する起業経験者も増加している。

多くの医療系スタートアップが誕生

ー同市のスタートアップ3大業界は?

ギンズバーグ:スタートアップが根付いている主要産業は3つにとどまらないが、ニューヨークの経済成長をけん引しているという意味では、金融サービスとヘルスケア、そして、広告や人材スカウトなどのサービス業だ。

たとえば金融サービスではフィンテック系スタートアップが花盛りだが、フィンテックと言っても、さまざまなセクターがある。一例を挙げると、(ビットコインの取引業者などの)金融機関に対し、(ビットコインの基礎を成す分散型台帳テクノロジー)「ブロックチェーン」による取引の最適化サービスを行うスタートアップ、トレードブロック社などがある。

人材スカウトや研修など、企業向けのサービスの分野では、テクノロジー系の起業家が最先端のITツールを使って、求職者への仕事の斡旋や企業向けのキャリアコーチング・研修サービスを提供している。

次にヘルスケア・セクターだが、非常に重要な分野だ。デジタル革命による技術的イノベーションに加え、ヘルスケアに対する市民の行動変化、(オバマケアによる)規制改革が成長をけん引している。数多くの医療系スタートアップが生まれており、モバイルやクラウド、ソーシャルメディアなどを駆使し、コスト削減と医療提供プロセスの効率化に当たっている。

文=肥田美佐子

 

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