米国立アルコール乱用依存症研究所(NIAAA)のウェブサイトで公開されている報告書「アルコール消費とがんリスクのメタ分析(Alcohol Consumption and the Risk of Cancer—a Meta-Analysis)」には、以下の決定的な記述がある。
「アルコールがそれ単体でがん発症の要因となる(アルコールが完全な発がん性物質として作用する)ことを示した実験的証拠は、今のところ存在しない。(…)幾つかの動物実験では、アルコールが発がん補助(ほかの物質の発がん性を促進すること)効果を持ち得ることが示されている」
さらに結論部分では、「(…)このメタ分析の結果、高い水準のアルコール摂取量(1日4杯以上)が、複数の部位におけるがん発症リスクを大きく高めることが確認された。低い水準のアルコール消費は、さまざまながんのリスクを中程度に高める。(…)その他の研究では、適度なアルコール消費には特定の心疾患を防ぐ効果があることが示されている」と論じている。
アルコール摂取が少なくとも7種類のがんの直接的な原因となると主張できる人は、もういないだろう。信じられなければ、このメタ分析報告書を読んでほしい。私はその間、健康な心臓のためにワインで乾杯させていただくとしよう!