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2016.09.09

マカフィー売却のインテル、狙いはIoT分野の強化?

Kobby Dagan / Shutterstock.com


独立後のマカフィーは、IT業界での長い経験を持つクリス・ヤングが率いることになる。これにより、ITセキュリティー企業としての敏しょう性(アジリティー)を増していくことになるはずだ。

また、TPGは発表文で、「マカフィーは独立企業として成功を収めることができる。当社の投資とインテルからの継続的な支援により、同社は事業に関する焦点を絞り、急速な発展を続ける現在のセキュリティー分野への対応において一層、アジリティーを増していくだろう」との考えを示している。

また、TPGのパートナーであるブライアン・テイラーによれば、同社は今回の取引について、「マカフィーは国際市場において主要な地位を占めているほか、忠実な顧客ベースを確立しており、信頼に足るテクノロジーも保有している。(株式取得は)、大規模かつ進化し続ける市場の需要に対応する高度な戦略的プラットフォームに投資することができる、見逃せない機会だと考えた」という。

インテルはソフトウェア・セキュリティー関連企業の株式取得が盛んになる以前の2011年、76億ドル(約7,726億円)でマカフィーを買収した。急成長を続けていたモバイル機器・ワイヤレスネットワーク市場に新たなセキュリティーソフトを提供することが目的だった。TPGは今回、インテルが約5年前に支払った金額のおよそ4分の1で、そのマカフィーを実質的に手に入れることになった。

編集=木内涼子

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