味覚をデジタル化する「フレーバープリント」で食の好みを分析、FBとも連携

Martin Novak / gettyimages

私の大好物は、鴨と豚のソーセージが入った米国の郷土料理「ガンボ」だ。この料理や「チーズっぽい」「すっきりした」「にんにくっぽい/玉ねぎっぽい」風味が、最も私の好みに合っているらしい。

この味覚のデータは、スパイスメーカーのマコーミック(McCormick)のスピンオフ企業ビバンダ(Vivanda)が発表した新たなツール、「フレーバープリント」マッピングシステムによって判明した。

このシステムは、消費者の味覚に関する分析結果を追跡し、味の好みを基にレシピを薦めるためのものだ。ビバンダのウェブサイトによれば、「プリンティングというプロセスで、アルゴリズムによって人物や食品に固有の“フレーバープリント”を割り当てる。指紋や商品統一コードのようなもの」だという。このプロセスでは、1万6,000の香料を33の風味と17の質感にマッピングする。

科学を使って味を追跡したり組み合わせたりするのは、目新しいアイデアではない。食品サービス各社は常に、消費者の味の好みを確実に予測することのできる方法を探している。マコーミック・カナダでは毎年、フレーバー予想を発表。その年のトレンドと自社ブランドを関連づけている。

同じような取り組みとしてビバンダも8月24日、ソフトウェア大手のSAPと提携を発表。ゲノム解析技術を持つ同社との提携により、フレーバープリントの技術を強化することが目的だ。

SAPの消費財産業ビジネスソリューション担当のE.J.ケネディは、フレーバープリントは食品業界の弱点に対処するものだと指摘する。「現在、特定の食品や加工食品がどのような味なのかをデジタルで示す方法は存在しない」

フレーバープリントがどのようなものなのか興味がある人は、ウェブサイトを訪れて質問に答えてみるといい。まずは食の好みの質問で、大抵のものは食べる、肉は食べない、あるいは菜食主義、というところから始まり、個別の食材の好みを問われる。
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編集=森 美歩

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