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I cover retail, fashion, consumer behavior and consumer products.

shutterstock.com

このおよそ35年間、小売・ファッション業界を専門とする投資銀行家として働いてきた筆者は、スーツを着てネクタイを締め、仕事をしてきた。何があっても、その服装で仕事に臨むことはマナーとして絶対条件だった──2か月ほど前までは。

使うのをやめる半年近く前から、ネクタイをすることに違和感を持ち始めていた。身に着けていることはすでに、大人であることを証明するものではなくなっていた。ネクタイには、何かが起きていたのだ。

それは何だろうか? 答えは、消費態度の変化だ。このアイテムそのものではなく、消費者たちの自らに対する考え方が様変わりした。ネクタイをしていることはいまや、権威を示すものではない。「同調」「商業主義」そして「大量生産」の象徴だ。そして、これらは消費者が今求めているものとは、対極にある。

現在の消費者たちは、中国で大量生産されたものよりも職人の手による工芸品や、自分用にカスタマイズしたものを求める。地元で作られたものや、エシカルな(倫理的な、環境や社会に配慮した)製品を好む。帰属意識を持てるようなもの、自分のライフスタイルにおいて「本物だ」と思えるものを使いたいのだ。衣類についても同様に、自分自身や自分がいる場所について、自らがどう考えているかを反映させたいのだ。

こうした図式の下では、ネクタイが発するのは「誤ったメッセージ」だ。その他の衣類と異なり、ネクタイについて問題となるのは色や生地ではない。それそのものが、今この時点に「不似合い」なのだ。働く人が締めるネクタイは、本人が意図するのとは異なる印象を、周囲に与えている。

それならば今、ネクタイに代わるものは何か存在するのだろうか?──答えは、「イエス」だ。ネクタイに取って代わったのは靴下だ。男性たちが今、ほぼリスクを伴うことなく、個性を表現できるのは靴下だ。そして「靴下ビジネス」には今、熱い視線が注がれている。

編集=木内涼子

 

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