犬の貸し借りマッチングアプリ「バークンバロー」 米国で勢力拡大中

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バークレーがバークンバロー を立ち上げた背景には、愛犬家である本人の体験がある。エンタテインメント業界を目指してオーストラリアのシドニーからロサンゼルスに移住した彼は、当時のガールフレンドと一緒に犬を飼いたかったが、二人とも仕事に忙殺され、とても面倒を見られる状況ではなかった。そこで代わりに隣人の犬と遊ぶうち、同じような人間は多いに違いないとひらめいたという。

2014年11月、バークレーはサンタモニカ市内に住む約400人のメールアドレスをもとに愛犬家のコミュニティサイトをローンチした。犬の飼い主向けのサービスは「犬のAirbnb」と呼ばれるDogVacayやRoverなど他にも多く存在する中、バークンバローは順調にユーザー数を伸ばし、今年末にはニューヨーク支部をオープンする予定だ。

「ペットシッターは莫大な市場。僕たちはまだ、その0.1%にも入り込めていない」とバークレーは話す。彼はまた、近いうちに数百万ドルのシードファンドを募るつもりだ。

バークレーの家族の資金援助によってスタートしたバークンバローの現メンバーは8人で、そのうち半数を占めるエンジニアたちは常に技術トラブルの対応に追われている。資金が調達できれば、技術面の充実とAndroid版の開発に費やすという。

「スタートアップを運営するのは困難だが、信念を持ち続けるしかない。僕は素晴らしいアイデアだと思ったから始めたし、今もそう信じている」とバークレーは語る。

先月下旬の全米犬の日、バークンバローバージョン2.0公開記念パーティーがハリウッドにあるホットドッグ有名店Pink’sで開催された。そこでは近隣のシェルター4軒を代表する4匹の犬が、ホットドッグ早食い選手権ならぬドッグフードの早食い選手権に参加した。賞金はもちろんシェルターに寄付される。

「犬と一緒に過ごすことは幸せをもたらす」とバークレーは言う。「電話で嫌な話を聞かされた後、10分間子犬と過ごせば元気になれる。これはセラピーなんだ」

編集=海田恭子

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