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2016.09.03

GMとフォードの販売台数は減少、それでも米自動車業界は今年も「好調」?

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米国の消費者はこの夏、昨年ほどには自動車にお金を使わなかったようだ。自動車ブームは終わりに近づき、メーカー各社は今後、販売促進を強化する必要があるということだろうか。

米自動車大手のフォードとゼネラル・モーターズ(GM)、フィアット・クライスラーは9月1日、今年8月の販売台数を発表した。フィアットが前年同月比で一桁台前半の増加を記録した一方、フォードとGMは同8%、5%の減少となった。アナリストらは同月、季節調整済みの年率換算で1,720万台の販売を見込んでいた。

ただし、それでも景気の回復やガソリン価格の下落、自動車ローンの低金利などが後ろ盾となり、自動車業界全体としては昨年に引き続き、好調を維持しているとの見方もある。昨年に続き、今年も年間販売台数は過去最多を更新する可能性があるというのだ。自動車業界にとっては、昨年に続いての「当たり年」といえるとの意見もある。

GMのチーフエコノミスト、ムスタファ・モハタレムは、「全ての経済的要素が、今年後半も好調な販売を見込めることを示している。昨年と同様、販売台数は過去最多を更新する可能性がある」と述べている。

GMの8月の販売台数は前年同月比5%減の21万2,915台だった。戦略として、レンタカー向けの販売を減らしたことが一因だ。同社モデルのうち販売台数が最も多かったのはシボレーで、2007年以来の好調ぶりだった。フォードの販売台数は前年同月比8%減の21万4,482台。Fシリーズの販売が減少した影響が大きかった。

また、フィアット・クライスラーは同3%増の9万6,756台を販売。ジープ・ブランドの高い人気が後押しした。

編集=木内涼子

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