マネー

2016.09.05 08:00

夏の思い出、為替相場雑感[ナラティブな経済_01]


通貨価値の上がっている円は、特に英国のEU離脱のようなグローバルな経済リスクが懸念されるような、つまり積極的にリスクを取るステージでないと判断される状況下では避難通貨としても買われやすい。 

無論、金利差や物価上昇率の差だけで為替レートが全て決定するわけではないし、その時々の様々な相場の材料をこなしながらレートは推移するのだが、少なくとも今の膠着状態がいつまでも続くことはない。基本的な各国の経済状況を押さえつつ、次なる大きな波がいつくるのか、来るとすればどちらに動くのか。凪になっている今だからこそ先行きのシナリオを考える好機でもある。

なお短期の投機の場合は利上げ幅やそのタイミングなどイベントの結果そのものを当てるのではなく、結果をどう市場参加者が予想していて、それをどの程度事前に織り込むのか、あるいは既に織り込んでいるのか「織り込み方」を当てにいくのがポイントであることをお忘れなく。

文=岩本 沙弓

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