楽天にViberを売った男の配車アプリJuno 「搾取ゼロ」で打倒ウーバー宣言

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配車サービス業界では得意客を囲い込むことが最大の難関であり、ここ数年の課題でもある。ウーバーは競合企業を押しのけるため、厳しいコストカットを行なうなど、今後の運営に関して大きな懸念を抱えている。NPRの報道によると、Junoは競合他社に比べて低い運賃設定ながらドライバーの取り分は10~15%程度高いという。

ドライバーを人間らしく扱う

配車サービスにおける値下げ競争の結果を予測するのは現段階では難しいが、増え続けている利用客たちは特定のエリアにおける空車状況によって利用する会社を変えているようだ。一方でドライバーも生計を立てるために複数の配車サービスと契約している状況で、働く価値がないと感じた企業とは契約を打ち切りたいと考えているようだ。

NPRによるとJunoはドライバーに好評だが、同社の仕事だけで生計を立てる専属ドライバーは少ないのが現状だ。マルコは専属ドライバーに正社員の地位と待遇を提供する準備を進めており、企業の株式の半分を従業員のために確保する前代未聞の経営方針を打ち出した。

NPRによるとウーバーの企業価値は625億ドル(約6兆3,600億円)、リフトの企業価値は55億ドル(約5,600億円)とされているが、これまでドライバーは少ししか恩恵を受けておらず、それは当面変わらないだろうとマルコは指摘する。「両社が上場したり買収されたりしても、ドライバーは何も得られません。これは真のパートナーシップとは言えません」とマルコは言う。

Junoは現在、運賃の25%オフキャンペーンを行ない、新規の顧客獲得に務めている。

編集=上田裕資

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