女性はより積極的で、男性はより受動的? 仕事における男女差の真実

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息子と娘では、親の期待値も異なることが多い。ハイドは、娘の学業成績に対する親の期待値は、息子に対する期待値よりも低い傾向にあることを発見。彼女の研究では、親が子どもの数学の成績に抱く期待と、その子どもの成績には強い相関関係があるという結果が占めされた。

固定観念が邪魔をする

こうしたステレオタイプが、仕事の世界で“自己実現的予言(予言したという事実がその実現をもたらす)”に変わる可能性が高い。たとえば子どもを持つ女性は出張を伴う仕事をしたがらないとか、女性は営業活動で男性ほど積極的ではないという、誤った思い込みや決めつけなど、ちょっとした先入観が蓄積されて、女性のキャリアに悪影響を及ぼしているのかもしれない。

研究によれば、男性も女性も、男性の上司を好む傾向がある。調査会社ギャラップが成人1,032人を対象に実施した調査では、上司の性別について回答者の33%が男性がいいと答え、女性と答えたのは20%だった(46%はどちらでもいいと回答)。ビジネスにおいて女性に否定的な見方があることが、上司は男性の方がいいという概念を定着させている可能性は十分にある。

性別をめぐるステレオタイプを認識するだけでも、正しい方向への一歩になり得る。より客観的な評価基準を設けることも、性別に関係なく優秀な人材が出世するようにする上で助けになり得るだろう。

性別をめぐる固定観念は、組織全体に損害を与えることになる。能力のある女性に、その力を発揮するチャンスを与えなければ、組織の競争力が損なわれる可能性がある。

編集=森 美歩

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