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2016.08.29 08:00

アレルギー薬価を8年で400%つり上げのマイラン、CEO報酬は671%増

自己注射薬 エピペン(Photo Illustration by Joe Raedle/Getty Images)

自己注射薬 エピペン(Photo Illustration by Joe Raedle/Getty Images)

米国では2007年以降、急性アレルギー反応の症状(アナフィラキシー)を緩和する自己注射薬「エピペン(EpiPen)」の価格が400%上昇、同薬を製造・販売するマイラン製薬(Mylan Pharmaceuticals)への批判の声が高まっている。さらに、同社のヘザー・ブレシュCEOの年収が同年から671%増えていたことが報じられ、消費者は一層、怒りをあらわにしている。
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後発薬大手のマイラン製薬は、2007年にエピペンの製造・販売権を取得。その後、価格を引き上げてきた。マイランの営業利益のおよそ4割は、エピペンによるものとなっている。

一方、医療保険の年間自己負担額が高い世帯では特に、エピペンによる家計への負担が膨らみ続けている。だが、エピペンに含まれる薬液「エピネフリン」の一回当たりの投与量の価格は、1ドル程度だとされている。

各社が伝えた驚きの年収
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米NBCニュースによれば、2007年のブレシュCEOの年収は245万3,456ドル(約2億4,980万円)だった。たが、2015年には1,893万1,068ドル(約19.億2,720万円)に増えた。2014年の報酬は2015年を大幅に上回る額を手にしていたとされ、実際には15年も、前述の額を超えている可能性があるという。

ブレシュCEOは、フォーブスが選ぶ2016年版の「世界で最もパワフルな女性」100人のランキングで95位に入った。ランキングに記載されている略歴には、2年間の報酬の総額は3,890万ドルとあり、NBCが伝えている金額とほぼ同じ水準だ。

また、米紙ニューヨーク・タイムズは2015年の高額報酬CEOランキングで同CEOの名前を挙げており、収入は2015年が1,820万ドル、2014年は2,430万ドルという驚きの金額だと伝えた。

同じ8年間の間に、マイランのその他の幹部たちの報酬も増えている。しかし、CEOの収入には全く及ばず、桁の数が違う金額だとされる。

ヘザー・ブレシュとは何者か──

ヘザー・ブレシュとは一体、どのような人物なのだろうか。父親は、ウエストバージニア州選出のジョゼフ・マンチン上院議員(民主党)だ。

ブレシュの名前はこのところ、いくつかの理由で取り沙汰されている。米ウエストバージニア大学で経営学修士(MBA)を取得したとの経歴を公表していたが、実際には必要な単位を取得していなかったことが明らかになった。
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編集=木内涼子

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