潜入取材!フィリピン留学で英語力はどれくらい上がるのか?

ブライチャーでは毎週金曜日の夕方に生徒たちによる英語のプレゼンテーションが行われる。


一方、「エンジニア留学」という新しいスタイルを生み出した語学学校もある。前出のネクシードだ。

同校では英語のクラスとプログラミングのクラスの両方をとることができる(プログラミングは日本人講師が日本語で教えている)。昨今の日本でのプログラミングブームも手伝って、エンジニア志望の学生から、ITスキルを身につけたい起業家や営業マンまでさまざまな生徒が集まる。

「英語ができたら食べていけるかといえば、そうでもない。日本人が海外に出ていくときに、英語とセットでどんなスキルが必要かと考えたときに、プログラミングが最もフィットするという結論に達しました」と話すのは、同校の代表、高原大輔氏だ。

公認会計士のKさん(25)は将来起業することを視野に、同校への留学を決めたと語る。

「英語とプログラミングはどちらも起業に必要。あとそれ以外に、新興国でビジネスをするのがどんな感じなのかも知りたかった。ここに来れば、そうした起業に役立つスキルや経験、価値観のすべてが得られると思いました」
 
大手のQQイングリッシュもこの秋、留学エージェンシー「セブ社会人留学(CBLE)」と提携し、「不動産英語コース」をスタートさせる予定だ。

同コースを企画・開発したCBLE代表の若村雄介氏は、「訪日外国人が急増し、部屋を借りたいという需要も増加しているが、不動産業界には英語で対応できる人材が圧倒的に少ない」と説明する。

来訪客の対応から、間取りや敷金・礼金の説明、ごみの分別、鍵の受け渡しまで、日本での賃貸業務の流れを想定したカリキュラムとなっている。

「今までのフィリピン留学は、とくに中級以上になると、目的もなくただ漫然と英語で会話をするだけの学校が多かった。でも、これからは『外国人対応ができるようになる』などゴールを明確にして、それに向かって英語を勉強する場になる。それがフィリピン留学の次のステージです」と若村氏は語る。
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文、写真=増谷康

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