どんな場面でも最高のパフォーマンスを発揮するために[本は自己投資! 第3回]

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呼吸法などの訓練を積むことで、勝負に勝ったり危機的な状況を簡単に切り抜けたりできるようになることよりも、生活の質が驚くほど向上することのほうがずっと重要だとジョッシュは言う。そしてこんなふうに述べるのだ。

「単純に息を吸うだけのことが引き金となって鋭く覚醒した心理状態になれれば、ちょうど視力の弱い人が初めてメガネをかけたときのように、日々の一瞬一瞬が生き生きと輝いて見えてくるだろう。ただ道を歩くだけでも、ずっと多くの事物を見ることができるようになる。毎日がこの上なく美しいものになるはずだ。『退屈』というものが自分とは無関係な馬鹿げたものに思え、『平凡』の中にある素敵な機微をごく事前に享受できるようになる。こうやって新しく得られた観点から物を見ると、さまざまな体験どうしが豊かに絡み合っていることがわかり、新たな関連性が見え始める。(略)あらゆる瞬間がそれぞれ意味のある瞬間となる」

私が担当する番組に送られてくるリスナーからのメールをみていると、卓球の試合に感動してひさしぶりにラケットを手に取ったとか、オリンピックを契機に新しいことを始めた人がとても多いことがわかる。そんな人たちに、この本は勇気を与えてくれるはずだ。

いくつになっても人は成長することができる。そしてどんな場面でも最高のパフォーマンスを発揮できるようになれる。

私もかなりこの本には刺激を受けた。やったことのない競技の門を叩いてみようかといま密かに計画中だ。もしかしたら4年後、東京オリンピックの表彰台に私が立っていないとも限らない。ちなみに先着10名まではいっしょに記念写真を撮る権利を差し上げよう。

本気で言っているのかって? もちろん! この素晴らしい本を読み終えたいま、私は大いに本気である。

文=首藤淳哉

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