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Q6. 仕事や人生における信条、座右の銘を教えてください。

「Don’t wait for the perfect moment. Take the moment and make it perfect.(完璧なタイミングを待つのではなく、この瞬間を完璧にせよ)」

何もない状態から二度起業した経験上、仕事の可能性を広げていく際、完璧な条件が揃った状態でチャンスがくることはほとんどなく、逆にそのギャップがある状況にこそチャンスがあることを知りました。

目の前の案件はもちろん、本業とシナジーがある分野についても日頃からイメージを巡らせておき、「こんな仕事を頼める誰かを紹介してくれないか?」という話が来た時に、手をあげる準備をしています。

任せていただいた案件については、可能な限りのエネルギーをかけて相手の期待値を超え、自分の理想のデザインに近づける努力をします。料理やデザインという自分の専門領域に加え、マーケティングやブランディングの視点を入れることによりオリジナルなテイストを磨いていく。1つの課題に対して複数の視点を持つことでアウトプットのクオリティが上がるように思います。

Q7. これまでで一番大きな失敗や挫折とは?

飲食業の立ち上げ時に、料理人は雇わず自らシェフになると決めたのですが、料理人は16〜18歳の専門学校からキャリアをスタートすることが多い業界。当時30歳だったので、彼らとは14年の差。本当に未経験で飛び込んだので、道具も、技術も、ノウハウも、人脈も何もありませんでした。

アパレル時代のつてで幾つかの案件をいただきましたが、思い返せば料理本やネット情報をコピーする料理好き程度の素人レベルからのスタート。思い描いていたクオリティが全く出せず、料理学校に行っても今からだとキャリア的に間に合わない、と自分に絶望しました。

Q8. それはどのように乗り越えましたか? 得た教訓などあれば教えてください。

期限付きで全力で頑張って結果が出なかったら諦めよう、と決めました。立ち上げから3年以内にある程度事業を安定させて、5年以内に業界内でのユニークポジションを取ることを目標とし、それまでは、人の3倍働きそれ以外の要素は捨てることにしました。

自社の活動に加え財団の活動も合わせて、1日20時間くらい勉強したり働いたりしていたのですが、空手をやっていたため心身ともに体力があって良かったです。

調理技術の学び方は、食べ歩き、シェフの本を読み、作ってみるという繰り返しはもちろん、海外を旅した際に、その国の一般家庭の台所とレストランの厨房で短期で働かせてもらうという形で、その土地の気候や食材、現地の人とのふれあいの記憶を貯めて自分の中にストーリーを作るよう心がけました。

とても非効率で、体力的にも大変すぎて最初の3年の記憶があまりありませんが、 「自分にしか出せないオリジナリティは何か」と自問を繰り返し、追い込まれることでしか体験できないヒリヒリとした感じを楽しめるようになりました。5年ほどして結果が出始め、なんでも必死にやれば実現できるんだなという可能性をリアルに感じました。

編集=Forbes JAPAN 編集部

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