ビジネス

2016.08.23

チャートから読み解くグローバルCEOの思考[後編]

フォードのマーク・フィールズCEO。1999〜2002年にはマツダのCEOを務めている。


5. 新しい成功の定義

Q. 記者の存在意義と競争力を維持するために必要な人材の獲得と定着に向けて、人材戦略のどのような面を改革して効果の最大化を図っていますか
(複数選択可)
azz

「後継者育成」こそが、CEOにとっての最重要課題

不安定な経済に、新たなテクノロジーの台頭……。多様化する世界を勝ち抜くために、日本のCEOは何が必要だと考えているのだろうか?

調査の結果、じつに73%のCEOが「将来のリーダー候補の選定および育成」を最重要課題と考えていることがわかった。会社を導く確かなビジョンとリーダーシップを兼ね備えたCEOなくして、さらなる成長はあり得ない。

米IT大手シスコも近年、こうした経営陣の移行期を経験している。1995〜2015年まで20年にわたってCEOを務めたジョン・チェンバース会長(66)は13年に引退を表明したものの、後継者の選定には1年半近くかけた。彼は、後任にチャック・ロビンスCEOを選んだ理由についてこう語る。

「激変する世界にあって、次期CEOにはそうしたダイナミックな環境に適応する一方で、変化が必要な場合はディスラプト(破壊)する勇気も必要だ。(ロビンスには)ビジョンと戦略を実行する力がある」

4
シスコで20年間CEOを務めたチェンバース(前列右から2人目)と後任のロビンス(後列右から3人目)。「ダイナミックに変化する世界に適応できる」としてCEOに選ばれた。

文=Forbes JAPAN編集部

この記事は 「Forbes JAPAN No.26 2016年9月号(2016/07/25発売)」に掲載されています。 定期購読はこちら >>

タグ:

ForbesBrandVoice

人気記事