各国で話題の「裸のレストラン」、店舗ごとの特徴とは

by The Bunyadi

これらの店に行くことは、「自然な素材」の使用を掲げる他のどのレストランに行くこととも同じだ──メニューは大半が野菜や果物、食用花、薫製にした肉や魚など、生かそれに近い状態で提供される。ただ、これらの店での“メイン”は、来店客が裸で食事をすること。

いわゆる「裸のレストラン」が、世界的な流行になりつつある。そして、ロンドンやミラノ、東京、メルボルンですでに営業を開始した店舗は、大きな成功を収めている。パリにも近く、新店舗がオープンする予定だ。最初に営業を開始したロンドンの裸のレストラン、「ザ・ボンヤディー(THE BUNYADI)」のウェブサイトによると、同店には既に、4万6千を超える人たちからの予約が殺到しているという。

ロンドン南部の元はパブだった店舗に「ポップアップショップ」として開設されたこのレストランは、3か月の期間限定で営業。人気は欧州各国にも拡大し、今年9~10月にパリでも開業するほか、イタリア・ミラノでは「ルイターロ・アメリカーノ」が営業を始めている。

ロンドンの店は座席数が42。しっかりと服を着て訪れた人たちはロッカーに案内され、白いバスローブに着替えて、まずはカクテルを味わう。料金は1人60ポンド(約7.940円)で、「最低限の」衣類を身に付けたスタッフが、「ありのまま」のメニューを提供する。キャンドルで照らされたテーブルは竹製のパーティションで区切られており、プライバシーが保たれている。

ロンドンを中心にポップアップショップの運営を手掛ける英国のロリポップ(Lollipop)は、欧州のニュースを提供する「ザ・ローカル(The Local)」に対し、「パリに開業する店舗もロンドン(ボンヤディー)と同様、携帯電話の使用は禁止、明かりはキャンドルのみで、オーガニックの食材を生で提供する」と説明している。「ナチュラリストが多いフランスでは、特に気に入ってもらえると思う」という。

一方、ミラノの「ルイターロ・アメリカーノ」は毎週金曜日に「ナチュラリストたちが集まる」レストランとして、7月から夏季限定で営業を開始。携帯電話の使用禁止やキャンドルの明かりはロンドンと同じだが、同店ではダンスも認めている。ダンスにも参加したい場合の料金は、イタリア・ナチュリスト協会の会員なら1人50ユーロ(約5,690円)、非会員は100ユーロだ。

イタリアでは最近の調査の結果、国民の44%がヌーディスト・ビーチでの休暇を検討していることが分かっている。男性は58%、女性は33%が、ビーチで裸での日光浴を楽しみたいと考えているという。

日本では「入場制限付き」で営業

日本でもまた、同じくポップアップの形態で7月に「ザ・アムリタ(THE AMRITA)」がオープンした。ただし、その他各国とは異なる議論を呼んでいる。来店を認める客について、年齢を18~60歳に限定、体重制限も設けたためだ。タトゥーを入れている人も、入店を認められない。

また、客は完全な裸ではなく、紙製の下着を着用することになっている。ウィエターはGストリングを付けた外国人男性で、その男性たちによるダンス・パフォーマンスも披露される。ある批評家はこの店について、「(来店は)最も奇妙な、落ち着かないディナー・パーティーになる」と話している。

編集 = 木内涼子

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