イタリア初のオリーブオイル・リゾートを開設した男の熱い「オイル愛」

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オリーブオイルの貯蔵システムを開発

パスクアーリは、違いの分かる「食通」たちが、彼の言う「オリオテカ(オイルの美味しさを堪能すること)」に「ビノテカ(ワインの美味しさを堪能すること)」と同等の価値があると気づくことを願っている。

2009年、彼はオリーブオイルを適温で保存するための貯蔵システムを開発した。「オリーブ・トゥ・リブ(Olive to Live)」と呼ばれる業務用の貯蔵装置は、オイルを適温の14~18℃に保つ仕組みで、高さ約2フィート(約60センチ)のステンレス製のタンクに3種類のオイル用の蛇口がある。「オイルにとって大切な3つの要素は酸素、光と温度だ。このバランスを維持して保存するには、ガラスよりもステンレスの方が向いている」。この業務用のユニットは1台約2,000ドル(約20.2万円)。これまでに2,000台を販売しており、現在は家庭用のより小型なユニットを開発中だ。

パスクアーリは食品や適切な食事についての会議で企画を担当し、また講演を行うなど活発に活動している。彼はこうした活動が、現代人が肥満と糖尿病という健康上の2つの脅威を克服する助けになると確信している。「大量生産の食品は良くない。文化的価値観に沿った食の価値観を持つことが重要だ」

編集=森 美歩

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