ディディ・チューシンは昨年、東南アジア6ヶ国でライドシェアを展開するGrab(グラブ)に3億5,000万ドル(350億円)を出資した。8月3日、ブルームバーグが伝えたところによると、ディディはさらにソフトバンクと組んで、Grabに6億ドル(約600億円)以上を追加投資する準備を進めている。今回の出資は8月中旬には完了する予定。Grabの総資金調達額は10億ドルを突破することになる。
Grabの企業価値は15億ドル以上
マレーシアやタイ、シンガポール、ベトナムの30都市に展開するGrabの企業価値は、CBインサイトによると2014年時点で15億ドルだった。今回の資金調達にあたっての同社の企業価値は明かされていない。
ディディ・チューシンは昨年、インドのOla(オラ)にも3000万ドル(約30億円)を出資した。中国でディディ・チューシンとシェア争いに敗北したウーバーは、アジアの他の重要マーケットでも、中国の二の舞にならないとは限らない。
eBayやアマゾン、ヤフー、グーグルといった米企業も中国で現地企業に撃破されており、ウーバーも同じ道をたどっているかのように見える。ディディにはテンセント(騰訊)、ソフトバンクなど多くの企業が出資しており、アップルも5月に10億ドル(約1,010億円)を出資している。