1. メアリー・キャラハン・アードス(48)
JPモルガン・アセット・マネジメントCEO、専門:資産運用
JPモルガン・チェースのジェイミー・ダイモンCEOの後継者候補。2兆ドルに及ぶ資産を運用するアードスは、子供のうちから「バリュー投資について教えるべき」と考えている。彼女は、投資家の父からスーパーマーケットで手ほどきを受けた。ブランド品と無名品の価格から、その価値の違いについて考えさせられたのだ。「まさに、バリュー投資ならぬバリュー購入ね。それが今の私の投資哲学につながっているの」。
2. デビッド・アイスワート(43)
Tロウ・プライスバイス・プレジデント、専門:グローバル株式
テクノロジー関連の著名なファンドマネジャーで、現在はTロウ・プライスでグローバル株式ファンドを運用する。投資家の資質について、アイスワートは「経歴にこだわるべきではない」と話す。「私は名門大卒でなければ、投資の名門企業からキャリアを始めたわけでもない。業界についての知見や創造力があり、MBA保有者たちよりも謙虚だっただけだ」。
3. ベン・インカー(45)
資産管理会社「GMO」共同代表、専門:分配投資
インカーは、510億ドルに上るマルチアセットクラスを運用している。これは、GMOが運用する資産のほぼ半分に当たる。インカーが、今までの人生で受けた最高の投資アドバイスは、GMOの共同創業者ジェレミー・グレアムからのものだという。「素晴らしい資産というものはない。あるのは、素晴らしい価格で取引されている資産があるだけだ」。
4. ハーディープ・ワリア(43)
モチーフ・インベスティング創業者兼CEO、専門:テーマ投資
急成長中のETF(上場投資信託)運用会社「モチーフ・インベスティング」を率いるワリアCEOの座右の銘は、「汝自身を知れ」。彼は、恩師でイェール大学基金の最高運用責任者でもあるデビッド・スウェンセンの考えに共鳴している。「重要なのは、自分が達成したいことや自分自身のこと、自分が抱いている投資についての考え方をよく理解することだ」。
5. マイケル・ハセンスタブ(42)
テンプルトン・グローバル・ファンドポートフォリオ・マネジャー、専門:債券
ハセンスタブが2002年に引き継いで以降、ファンドは年平均10.2%のリターンを上げている。彼は「結果だけでなく、プロセスも検証する」ことを肝に銘じている。また、米カールトン・カレッジで師事したロイ・グロウ教授から、「中国のような国ではニュースの裏側を見ることが大事だ。複雑な政治的要因が、結果を左右することもある」と学んだという。